[ubuntu-jp:1019] Re: ノートPC(nx6325)でのデュアルディスプレイ
"edry(えどりぃ)"
go at edry.jp
Tue Aug 12 09:33:33 BST 2008
hiroさんへ
edry(えどりぃ)です。
下記、少し前置きが長いです。
> たくさんのご指導ありがとうございました。色々と試してみましたが、今のわた
> しには、とても荷が重すぎます(変更すべき箇所並びにその方法が解りませ
> ん)。エラーがでているわけではないので現状を最大限に活用します。
指導のつもりではなかったのと、最初のメールで「初心者」という言葉が
印象的でしたので、誤解のないように説明しておきます。
私はUbuntuコミュニティで活動する上で、他者を初心者として扱ったこと
はありません。もちろん、説明の際とか手順を書くときはなるべく理解が
しやすいように意識したりしますが、それは相手が初心者だからではなく、
後にMLやフォーラムでのやりとりを誰かが見る事がありえるので、参考に
なるような書き方を心掛けています。
質問などに応える場合も、ただやり方を示すようなことは考えていなくて、
仕組みや意味を理解しやすいように展開していこうと思っています。
逆に質問する立場でも、なるべく自分の持っている情報を展開して、他者
が見たときに参考になるようにという考えです。
今回のhiroさんが解決したいと思っている問題も、他に同じような問題に
悩む方の参考になるように、どういう仕組みで動いているのかを解明して
いければいいなと考えています。
単にやりたいことをやる(知る)だけに比べると、調べたりまとめたりする
のに手間がかかりますが、私が情報として参考にしたものも、そうやって
他者が手間をかけた成果だと思いますので、それに対する恩返しと考えて
動機付けていることで、楽しくできています。
ですから、指導するという立場ではないですし、私自身も知らないことが
ありながら情報を展開していますので、的を射ていないことなども含まれ
ています。
Code of Conduct(行動規範)
http://www.ubuntulinux.jp/community/conduct
上記で言うところの、協力や助けを求めるというのが頼ることではないと
考えていて、実際、今回hiroさんが質問した事を切っ掛けに、私は xrandr
とか xorg.conf に触れて、デュアルディスプレイを使うことができました。
hiroさんが提供していただいた情報によりさらに理解も深まりましたので、
そうした貢献に感謝しています。
今回私が情報を展開しているのも、それに対する恩返しみたいなものです。
何かを強いるつもりはありませんので、気負うことなく好きなように情報
を使ってもらえればうれしいです。
さて、以下は xorg.conf の編集について、さらに分かってきたこと示します。
「サインはVGA」を接続しているデュアルディスプレイがどんな環境なのか、
なんとなく分かりました。
私の環境では、ノートPCの外部ディスプレイポートを利用した場合なので、
xrandr の出力には「Screen 0」とあり、「VGA-0」と「LVDS」のモニター
がそれにぶら下がっている感じですね。
────────────────────
$ xrandr
Screen 0: minimum 320 x 200, current 1024 x 768, maximum 1024 x 1024
VGA-0 connected 1024x768+0+0 (normal left inverted right x axis y axis) 304mm x 228mm
1024x768 60.0*+ 75.1 70.1 60.0*
832x624 74.6
800x600 72.2 75.0 60.3 56.2
640x480 75.0 72.8 66.7 60.0
720x400 70.1
LVDS connected 1024x768+0+0 (normal left inverted right x axis y axis) 0mm x 0mm
1024x768 60.0*+ 60.0
800x600 60.3
640x480 59.9
S-video disconnected (normal left inverted right x axis y axis)
$
────────────────────
ですから、Screenのサブセクションで「Virtual 2048 768」として仮想画面の
領域を広げることで、「1024x768」の画面二つを横に並べることができました。
添付:xorg.conf.edry
添付:nx6325_and_bl-m15x1.jpg
hiroさんのように「Screen 0」と「Screen 1」が分かれているのはビデオチップ
がそれぞれ別だからだと思うのですが、この場合それぞれが別々のデスクトップ
として動いているようですので、ウィンドウをドラッグ&ドロップで移動させる
ということができないのですね。
添付:xorg.conf.hiro
まずは、xorg.confの理解を深めることが必要だと思いますが、下記のサイトが
概念についてもかかれているので解りやすいかと思います。
玉虫色に染まれ! - デュアルヘッドに挑戦(xorg.confメモ)
http://d.hatena.ne.jp/over80/20080214/old
ブーログ - xorg.conf覚書
http://ambiesoft.ddo.jp/blog/archives/151
私とhiroさんの xorg.conf のセクションを構造的に見比べてみます。
"InputDevice"が、キーボード・マウス・タッチパッドなどの設定ですね。
"Device" が、ビデオチップに対する設定だと思います。
"Monitor" が、モニターの設定。
"Screen" が、"Device" と "Monitor" を組み合わせて一つのスクリーンを構成する。
"ServerLayout" が、"InputDevice" と "Screen" を組み合わせて全体を構成する。
私の場合は、 "Screen" が一つで、その中で Virtual(仮想画面) の領域を広げる
ことで左右の画面を一つのスクリーンとして動作させることができました。
──────────
Section "Screen"
Identifier "Default Screen"
Monitor "Configured Monitor"
Device "Configured Video Device"
SubSection "Display"
Depth 24
Modes "1024x768"
Virtual 2048 768
EndSubSection
EndSection
──────────
hiroさんの環境では "Screen" が二つで、それを横に並べている状態ですね。
──────────
Section "ServerLayout"
Identifier "Default Layout"
Screen 0 "Default Screen"
Screen 1 "Screen[SISUSBVGA]" RightOf "Default Screen"
InputDevice "Generic Keyboard"
InputDevice "Configured Mouse"
EndSection
──────────
上記を見る限りだと、マウスが「Screen 0」の右端に達すると「Screen 1」の
操作に切り替わっていると考えたほうがいいのでしょうか。
繋がりはなく、別々のスクリーンなので、ウィンドウなどの行き来はできない
という状態ですね。
この様にスクリーンが別になっている場合、どうやって繋げるのかという視点
で検索してみました。
「google:デュアルディスプレイ xorg.conf」で検索して、スクリーンが二つ
ある状態の xorg.conf を見ていて気がついたのですが、 "ServerLayout" に
「Option "Xinerama" "true"」というような設定がありました。
man xorg.conf で調べてみると、
──────────
Option "Xinerama" "boolean"
enable or disable XINERAMA extension. Default is disabled.
──────────
となっていて、デフォルトは無効になっているようです。
Xinerama がどういうものか調べてみたのですが、複数のディスプレイを繋げ
て一つのものとして扱えるようです。
Wikipedia - Xinerama
http://ja.wikipedia.org/wiki/Xinerama
さらに調べていると、Ubuntu本家の情報に行き当たりました。
なんか、英語避けてるからか、今まで遠回りしちゃてました。(笑)
X/Config
https://wiki.ubuntu.com/X/Config
※SSLのページでしたのでGoogle言語ツールでは訳せず、Yahoo JapanならOKでした。
Yahoo!翻訳
http://honyaku.yahoo.co.jp/url
このページによれば、なるべく難しい設定を行わないでも使えるような方向で
開発は進んでいるようですね。
> Setting up dual-screen in xorg.conf using XRandR 1.2
> XRandR 1.2を使っているxorg.confでデュアルスクリーンを組み立てること
こちらの項目を見ますと、私が行った Virtual(仮想画面) の領域を広げてる
方法について説明されています。現状ではGUIだけではすぐ実現できないので、
やっぱり事前に xorg.conf に追加した上で、GUIで設定するしかないようです。
> Enabling displayconfig-gtk (Xinerama only)
> displayconfig-gtkを可能にすること(Xineramaだけ)
上記の項目では Xinerama に限って「モニタとグラフィックスカードの設定」
という設定画面を使用することに関して触れていますね。この設定画面は8.04
ではメインメニューから外されていますが、システム > 設定 > メインメニュー
の「未分類」の項目にある「モニタとグラフィックスカード」にチェックを付け
ることでメニューから起動できるようになります。
「Option "Xinerama" "true"」を追加したら繋がるかもしれませんね。
──────────
Section "ServerLayout"
Identifier "Default Layout"
Screen 0 "Default Screen"
Screen 1 "Screen[SISUSBVGA]" RightOf "Default Screen"
InputDevice "Generic Keyboard"
InputDevice "Configured Mouse"
Option "Xinerama" "true"
EndSection
──────────
事前に xorg.conf のバックアップを取って、上記の設定で再起動してみて
問題がなければ、あとは「モニタとグラフィックスカードの設定」にて
設定できるのかも。
試せる環境がないので、今情報として展開できるのはここまでです。
■xorg.confを編集したり復旧する方法
xorg.conf のいじり方についても参考になるかもしれないので示しておきます。
メインメニュー > アプリケーション > アクセサリ > 端末 を機動して、
1.xorg.confをバックアップ
sudo cp /etc/X11/xorg.conf /etc/X11/xorg.conf.backup
2.xorg.confを編集。
sudo gedit /etc/X11/xorg.conf
保存して終了した後、OSを再起動。
再起動後に問題がある場合:
設定がおかしい場合は、ログイン画面が表示されるより前の段階で
「Ubuntu is running in low-graphics mode」という選択画面が
立ち上がってきます。低解像度で起動するか選べたりする画面です。
「Always run in low-graphics mode」にチェックを入れると、
xorg.confを低解像度用に書き換えてしまいます。
「Configure...」ボタンを押すと「モニタとグラフィックスカードの設定」
という設定画面が表示されます。私がディスプレイまわりの設定をいじって
ハマったパターンは、この画面で設定変更を行った場合でした。
Xinerama を使わないときは触れない方がいいのかもしれません。
「ShutDown」ボタンを押すとシャットダウンします。
「Continue」は低解像度モードになります。上記のチェックを入れてなければ
xorg.conf はそのままの状態なので、さらに編集して試してみるか、編集前に
バックアップしてたものに戻すなどで対処します。
とりあえず、低解像度モードで起動できるなら復旧も難しくはなかったです。
sudo cp /etc/X11/xorg.conf.backup /etc/X11/xorg.conf
として再起動すれば、編集前の状態には戻せます。
低解像度モードでも起動できなくなる場合があるか分かりませんが、念の為、
他の復旧手順も調べてみました。
起動直後のカーネル選択画面で末尾に (recovery mode) とあるものを選択
して起動すると「Recovery Menu」が立ち上がります。
「root Drop to root Shell Prompt」を選択して root のプロンプトで
cp /etc/X11/xorg.conf.backup /etc/X11/xorg.conf
として編集前の状態に戻して、
shutdown -r now
で再起動すれば取り合えず編集前の状態には戻せます。
「Recovery Menu」に「Xfix Try to fix X server」もあったので、
これも試してみました。xorg.conf をバックアップし忘れてたとか、
そんなどうしようもない場合に xorg.conf を作成できます。
実行すると、現在の xorg.conf は「xorg.conf.20080812115639」という
日付のある名前のものに変更されて、新たに xorg.conf が作られます。
新たに作成された xorg.conf での起動はまったく問題はありませんでした。
今回いろいろ編集する前の xorg.conf と比べて見ましたが、キーボードの
設定( システム > 設定 > キーボード )で編集してた部分しか違いがないようです。
────────────────────
$ diff xorg.conf.try_to_fix_x_server xorg.conf.normal
21,22c21,24
< Option "XkbModel" "pc106"
< Option "XkbLayout" "ja"
---
> Option "XkbModel" "jp106"
> Option "XkbLayout" "jp,jp"
> Option "XkbOptions" "grp:alt_shift_toggle,grp_led:scroll"
> Option "XkbVariant" "106,"
$
────────────────────
インストール直後の xorg.conf が作成できるということかもしれませんね。
以上
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